徐向東の中国マシンガントーク@中国人の訪日や日本製品の購入が増える気配

2024-04-10

■◇□□□  ─────【チャイナ!チャイナ!チャイナ!】────────

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□□◇□■  CM-RC.comと徐向東の中国マシンガントーク2024年4月9日

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  コロナや福島問題の影響から脱し、中国人の訪日や日本製品の購入が増える気配

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1.中国人訪日の回復が少しずつ加速している

 

昨年(2023年)のコロナから回復においては、中国は他の国より一歩遅れていた。

中国本土からの訪日旅行も、周りの国や地域よりは周回遅れのような状況だった。

 

日本政府観光庁の発表をみると、

昨年(2023年)年初の1月と2月に訪日中国人は各々3万人程度だった。

その後に中国のコロナ隔離政策の撤廃とともに、

4月に10万人、6月に20万人、8月に36万人というように、

わりとスピードを上げて、中国人の訪日が増えてきたと思いきや、

8月以降に、例の「福島原発処理水放出」が日中間の外交問題に発展、

国慶節の大型連休にもかかわらず、10月の訪日中国人が25万人まで減った。

 

ただし「福島問題」の影響は比較的に短期間に収まり、

12月に訪日中国人がわりとすぐに30万人台に回復。

今年(2024年)1月に中国人の訪日はすでに41万人、

そして春節の2月は45万人まで増えています。

 

最近、訪日ビザ申請手続きの簡略化や、飛行機の増便なども相次ぎ発表され、

花見シーズンに合わせて訪日中国人が明らかに増えていると身近に感じている。

訪日中国人の回復が加速しているようである。

 

中国の政府系シンクタンクの中国旅行研究院は、

2024年の海外旅行者数は1.3億人になると予想しているが、

それが実現すれば、コロナ前の2019年に水準にほぼ戻ることになる。

今年の訪日中国人の回復余地が大きいとみて良いだろう。

 

2.中国人の訪日旅行支出は依然として高い

 

同じ観光庁が発表した訪日外国人消費動向調査をみると、

2023年4~6月の訪日中国人の消費額は1,515億円と、

2019年同期の3分の1に過ぎなかった。

10~12月期は、2,327億円に増えたものの、

まだ2019年同期の半分にも及ばないのだ。

ただし訪日中国人の1人当たり訪日旅行支出もずっと34万円前後を維持していて、

国別では断トツ高額である。

日本に訪れる中国人は富裕層であり、消費力が高いことが背景にある。

 

こうした富裕層は日本で高級ブランドを買い求め、

化粧品でもプレミアム製品が好まれている。

 

3.中国人バイヤーもまだ活躍している

 

円安の環境下で中国人バイヤーも活躍している。

日本の百貨店の店頭売上高が春節明けに急増した動きがあった。

それはまさに中国人バイヤーの動きと関連している。

 图片_20240410100744.jpg

本来は、春節の間に、訪日中国人が増え、百貨店の店頭売上増も期待されたが、

蓋を開けると、春節休みが終わった後に逆に、日本の百貨店の売上げが増えている。

春節の間に休みに入ったバイヤーのほうが、春節後に働きはじめ、

日本の百貨店の売上高を押し上げたと推測できる。

 

4.中国人訪日消費に変化の兆しも

 

2023年の訪日中国人1人当たり訪日旅行支出の内訳をみると、

買い物代は2019年を上回ったものの、消費額全体に占める割合が3割程度で、

2019年の5割程度から低下していた。

 

中国人の訪日は徐々に、「モノ消費」だけでなく、

「コト消費」も重視するような変化の兆しを見せている。

特にグルメや宿泊費、レジャーなどの支出が2019年を大幅に上回っている。

 

5.中国国内でも日本化粧品の売上げ増の気配

 

先月、中国最大ECモール「天猫」は3月8日女性の日のセールを実施したばかり。

その売上げランキングをみると、資生堂の化粧品はまたTop10に返り咲きしている。

特にメイクアップ部門においては、

資生堂傘下のクレ・ド・ポー ボーテが初めて1位に輝いている。

中国人に人気の下地商品は、単価が1万円以上であるにもかかわらず

3月の間に中国国内で20万人以上に買われていると推算できる。

 

本格的なメイクをしなくても、

「日焼け止めに加えて、肌色を少しでもきれいに見せたい」。

決して安くはない資生堂の下地商品の売上げ拡大の背後には、

このような中国人の新しい消費ニーズの拡大があったからだろう。

 图片_20240410100732 (2).jpg

■以上のようなデータを眺めて感じるのは、

少しずつではあるが、コロナや福島問題などの影響から脱し、

中国人の訪日や日本製品の購入が増える気配を示していることを肌で感じられる。

 

訪日中国人の消費は、コロナ前と似ているのは、

買物代が依然として他の国や地域より大きなウェートを示している。

同時に、グルメやレジャーなど「コトの消費」の増加傾向も見えている。

価格差を狙ったバイヤーもまだ活発に動きている。

 

最近、日本のメディアは、中国経済の悪い話題しか取り上げてない傾向はあるが、

実際は、中国国内の消費がレベルアップしている面も見逃してはいけない。

このような変化を見極めながら、新しい対応もしっかり考えておく必要があろう。

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