2024-06-03
中国向けのインバウンドや越境ECの場合、情報発信ルートとして重要なのはWeibo(微博)やRED(小紅書)といった中国のメインSNSツールだ。
実は、直近の2、3年の間に、大きな変化が起きている。
Weiboの売上げが2021年から大きく下落。ナスダックに上場しているが、2024年の時価総額が、2018年当時に比べるとすでに9割もぶっ飛んでしまった。
対して現在、未上場のREDの時価総額はWeiboの約10倍だと推算されている。REDのアクティブユーザー数は3億人、実はまだWeiboの半分も行かないのだ。
(画像は2024年6月4日にみたWeiboの過去10年間株価の推移)
数字、数字、とKPIばかり追い求めることが、Weibo凋落の最大理由だろう。数字の水増しの悪循環から抜け出せず、KPIの数字が大きい割に、実際の情報拡散の価値がむしろ徐々に低下してしまった。だから広告依頼も次第に減ったしまったのだろう。
その間に、Weiboと正反対なことをやってうまく伸びてきたのがREDだ。フォロワ数の多いKOLに依存せず、リアルな生活や、本当の愛用経験をシェアするKOC発信が、より幅広い層の共鳴を呼んだ。
ただし上場を目指したく、徐々に利益追求を重視している。広告収入を増やすことを急ぎすぎると、Weiboの二の舞を踏まないかが気になるところだ。
中国のSNSを効率よく活用するには、日々の情報収集と細かな分析が必要不可欠だ。