中国市場戦略研究所

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中国実用新案制度の特徴

2013-03-30

  実用新案出願件数が増加した要因は、中国実用新案制度自体が持つ特徴にはあると考えられます。
1.無審査主義: 早期に権利化できる(平均7ヶ月)
中国の実用新案出願は日本と同様、実体審査がなく、初歩審査を経れば設定登録されます。実体審査が必要な発明特許に比べると、実用新案出願の方が早期に権利化できます。
2.出願費用及び維持費用が低い
3.存続期間:出願日より10 年
実用新案は小発明とも言われます。創作レベルが低い技術や特許性が乏しい技術、またはライフサイクルが短い製品は、実用新案権で保護することを勧めます。
4.保護対象:製品の形状,構造またはその組み合わせ
●製品を保護対象とする
  形状を有し、一定の空間を占める実体。
構造を有し、一定の空間を占める実体。したがって、分子構造、組成成分、金属組織などにより表現される化学材料や物質は、実用新案によって保護することはできない。また、製品の構造は、機械的構造でもよく、回路構造でもよい。
●方法は保護対象外
  この「方法」には、製造方法、実施方法、通信方法、処理方法、コンピュータ・プログラム及び製品の特別な用途など産業的方法が含まれ、あらゆる方法が含まれる。
5.進歩性:実質的特徴および進歩を有する
  中国の発明特許:突出した実質的特徴および顕著な進歩を有する。日本の実案:極めて容易には考案できない。進歩性における違いを利用すれば、進歩性があまり高くなく、発明特許の実体審査の進歩性審査を通りにくい発明を保護することが可能である。
6.同一の発明について,発明特許,実用新案の重複出願が可能
  同一出願人が同一日に同一発明創造について実用新案の特許出願をするとともに発明の特許出願をし、先に取得した実用新案特許権が消滅していない状況で、かつ出願人が当該実用新案特許権の放棄を宣言した場合には、発明特許権を付与することができる。
7.異なる出願ルートによる違い
  PCT ルートによる中国出願:発明または実用新案1つのみ、同日出願が不可能
パリルートによる中国出願:発明と実用新案の同日出願が可能直接中国への出願:発明と実用新案の同日出願が可能
8.発明特許出願への切り替えが不可能(逆も不可能)
  日本では、実用新案登録出願人は、その実用新案登録出願を特許出願に変更することができ、または、特許出願人は、その特許出願を実用新案登録出願に変更することができる。中国では、実用新案から発明特許に、または、発明特許から実用新案に変更する制度はありません。
9.発明特許と同等の権利行使や高額賠償金請求が可能
  特許権侵害の賠償金額は、権利侵害による損失、利益、特許許諾使用料の倍数を参照し、確定する。損失、利益、特許許諾使用料が確定しにくく、裁判官は賠償金額を裁量する際に権利の種類を考慮する。実用新案権の侵害事件としては、電源ブレーカを製造販売するフランスのSchneider Electric 社に対し、中国の正泰集団公司が同社の保有する実用新案権を侵害するものとして訴訟を提起しました。 この訴訟は、1 審でシュナイダー社が約
48 億円の損害賠償を命じられ、2009 年4 月に最終的には約20 億円で和解しています。
10.権利行使に関する負担が小さい
  日本では、権利の濫用を防止する観点から、実用新案権に基づいて権利行使する場合、権利行使の前に実用新案技術評価書(実用新案権の有効性について日本特許庁が作成する客観的な評価報告)を提示して警告することが義務付けられています。しかし、中国ではこうした制限はありません。
11.無効にしにくい
  実用新案については、通常、当該実用新案が属する技術分野に重点を置いて進歩性を考慮する。先行技術中に明らかな示唆が与えられている場合,近接・関連する技術分野を考慮できる。
  証拠の数については、発明特許では1 または2 以上の引用文献を用いてその進歩性が判断されます。一方、中国では実用新案の無効審判の審理において、引用文献はその実用新案と同じ技術分野に限定され、かつ引用文献は多くても2 つです。そのため、同じ進歩性欠如を無効理由とするのでも、実用新案を無効にするのは発明特許よりも難しくなります。
  このように、中国の実用新案権は決して弱い権利ではなく、発明特許と同等の力、ときには発明特許よりも強大な力を持つと認識した方がよいでしょう。そのことを理解した上で、日本の出願人も中国の実用新案制度をうまく活用すべきであると考えます。
  現在、多くの日本の出願人が、中国の実用新案に注目をし始め、実際に日本からの出願数も徐々に増えつつある。本号のニュースレターが、皆様の中国実用新案の理解の一助になれば幸いです。また、本号のニュースレターをご覧になる日本の皆様には、新たな質問も生まれるものと考える。そのときは、ぜひ弊所にお問い合わせいただければ幸いです。

 


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